令和2年8月の那賀町定例会議が開催され、4件の補正予算案が審議された。特に、新型コロナウイルス対策に注目が集まった。議案第71号では、一般会計の補正予算が提案され、5,401万8,000円の追加が行われる。この追加によって、歳入歳出の予算総額は109億4,002万2,000円となる。
補正予算の主な内容に関して、坂口博文町長はコロナ対策に関連する経費を強調した。民生費で65万円、医療対策費に113万2,000円、学校への予算も必要な額を計上していることが報告された。特に、医療従事者の住宅改修や、教育支援を目的とした事業に多くの予算が充てられる。
また、議案第72号では、国民健康保険診療所の特別会計補正予算についても説明され、948万8,000円の追加が求められている。ここでは、診療所の空調設備改修工事に390万円、発熱外来用電子カルテの導入に92万8,000円等が含まれる。
さらに、上那賀病院の補正予算案では、746万9,000円が追加され、感染症対策としての設備購入や発熱外来設置計画が進行中であることが明らかにされた。議員らからは、プロジェクトの進行状況や防疫対策が重要であるとの意見が多く出される。特に、野田敏幸消防長はコロナ対策用消耗品の必要性を訴え、全体的な対策の重要性を強調した。
さらには、町道出羽線改良工事の入札結果が報告され、町民利用の観点からもインフラ整備を進める意義が説明された。議会では、さまざまな議案が慎重に審議され、予算案は全て可決された。町長は、今後のコロナ対策に向けて町民の声を反映しつつ、迅速に行動する方針を示した。