令和2年6月定例那賀町議会において、重要議案が承認された。議案第63号から第68号にかけて、節目にあたる予算関連の議論が行われた。
特に議案第63号「那賀町一般会計補正予算(第2号)」については、総務文教常任委員会の連記かよ子委員長が報告した。歳入に不動産売払収入が327万2千円計上されており、当初の設定価格との違いが問題にされた。理事者側は平成30年度の鑑定を基に価格を設定し、当初設定の坪単価が10万円だったのに対し、現在は3万円程度になっていると説明した。
また、通信ネットワーク環境整備に関する質疑があり、迅速な教育環境の整備が求められると強調された。現行の校内LANの通信速度が脆弱であり、全校生徒が同時に使用するには改善が必要であるとの意見が挙がった。理事者側は国が示す10ギガの通信網対応が求められるとし、高機能機器の導入を進める方針を示した。
続いて、産業厚生常任委員会の久川治次郎委員長が報告。国民健康保険診療所事業特別会計補正予算第1号にも議論が及び、オンライン診療の実施場所や受け入れ体制について問われた。理事者側は、日野谷診療所での実施を予定しており、患者の調整が必要との旨を述べた。
請願第2号に関する議論では、農作物種子の条例制定を求める声が上がり、山崎篤史議員が提案理由について語った。種子法廃止後の不安に言及し、徳島県においても地域特性に合った条例の必要性を訴えた。
議会改革調査特別委員会の中間報告では、議会評価の向上や透明性の確保が目指されていることが報告された。柏木岳委員長は、昨年度の全国議会改革度ランキングで高評価を得たことを強調し、今後の取り組みの重要性を示唆しました。こうした議論から、那賀町の持続的発展に向けての前向きな動きが見て取れることが印象的であった。
最終的に、全ての議案は原案通り可決され、今後の実施に向けた具体的な動きが注目される。坂口博文町長は、町民との協力を呼び掛け、今後の対策について言及した。