令和5年9月22日に開催された美波町議会定例会(第3回)では、重要な財政関連及び事業予算の認定議案が審議された。
まず、令和4年度の公営企業会計決算と歳入歳出決算については、全議員の賛成により認定される運びとなった。特に、認定第2号に関しては、一般会計の歳出決算額が67億1651万1000円であり、前年度からの減少が確認されたと、総務産業建設常任委員会の委員長、向山篤宏議員が報告した。
経常収支比率は96.2%であり、前年度比で4.5ポイント改善されたものの、財政力指数は0.16と依然として低水準であった。これにより、地方交付税に依存した財源構造が露呈している。
次に、水道事業の健全性についても触れられ、影治信良町長は、監査委員からの指摘に対し、真摯に受け止める姿勢を示した。更に、鶴木敏夫局長からは、収益の向上を図るための具体的な施策が説明された。特に、赤松地区と由岐地区の水道料金の統一や有利な補助金の活用が進められている。
また、国民健康保険事業特別会計の補正予算についても確認され、税務課長の秋山和彦氏が発表した。その結果、歳出予算は8359万円とされた。
他には、令和5-7年度の日和佐うみがめ博物館の改修工事が特に注目され、議決権者全員が賛成した。本工事には4億6962万3000円の予算が割り当てられ、工期は2027年9月11日までとなる予定だという。
さらに、物価高騰に伴う生活保護基準の引き上げを求める請願書は不採択に終わったが、この議論は今後も注視する必要がある。議会は地域住民の生活向上に向けた取り組みが求められている時期であり、今後の動向を見守る必要がある。