令和5年3月9日、阿南市議会において市政に関する一般質問が行われた。
市長である表原立磨氏は、情報公開に関する取り組みについて詳しく論じた。特に、阿南市情報公開条例の抜本的な改正案について、「私の就任以来、情報公開制度の改善を強く訴えてきた。この条例改正により、多くの市民が情報にアクセスできる機会が増加することを期待している」と述べた。法制度の見直しにより、開示請求権の制限が解除され、手数料が無料化される点が強調された。
次に、喜多啓吉議員が提起した阿南駅周辺のまちづくりに関して、表原市長は「新たな図書館を中心とした町づくりを進めていく計画である。また、市民の意見をしっかりと反映させていく」と発言した。市民アンケートやワークショップを通じて市民の意向を聞く取り組みも行われる予定であるとのこと。
水道行政については、岡部仁史危機管理部長が現在策定中の阿南市水道事業経営戦略について説明。これに関し、金久議員は料金体系の見直しや安定した水供給の確保が急務であると指摘した。さらに、水道事業の現状と今後の課題についても議論が交わされ、「水道経営の持続可能性を確保するための施策が必要である」と強調された。
また、体罰根絶に向けた取り組みにおいて、坂本和裕教育長は「現在、体罰根絶の方向で教育現場をサポートするマニュアルの整備を進めている。学校教育を守るためには、教師と生徒が安全に学び成長できる環境を維持する必要がある」と述べた。
最後に、民間提案制度については、岡田佳造企画部長が「市が保有する公共施設等に対する事業提案を公募し、地域振興に寄与することを目指している。今後、民間との連携を強化していく考えだ」と説明を加えた。市は、この制度を通じて地域課題の解決を目指すとともに、地域資源の活用を進める方針を示した。
全体で見れば、阿南市議会は情報公開や地域振興、教育、福祉に関する重要な論点を扱い、今後の施策に対する具体的な期待を市民に表明している。特に、持続可能なコミュニティ形成や市民との対話を強化することが求められていると見受けられる。