令和2年9月の阿南市議会では、重要な市政への一般質問が行われた。市長の表原立磨氏は、自らの公約や新型コロナウイルス感染症対策について説明を行った。
最初に、久米良久議員は市長公約の進捗を問い、市政のオープン化や行財政改革に取り組む姿勢を求めた。市長は「八策の一部として、シンプルで透明な行政を目指す」と述べ、子育てや高齢者福祉など具体的な対策を強調した。
また、感染症対策として、新型コロナウイルスによる影響を受けている市民や事業者への支援策が説明された。市では、経済支援として商品券事業や、特に高齢者へのサービス提供を進めるとし、地域経済の活性化が提案された。
陶久議員はさらに、市営住宅の高齢入居者の住み替え支援の必要性について言及し、階段の上り下りが厳しい高齢者のための住環境改善を求めた。市長は「積極的に高齢者に優しい住まいを整備し、民間とも連携して取り組む」との見解を示した。
地域公共交通については、住民の移動困難者に対する支援策が話題に。その中で、路線バスの維持及び運転手の確保が課題であるとの意見が相次いだ。市会では新造船の導入に関する意見も出ており、コロナ感染対策を講じる必要があることが強調された。
伊島振興策にも触れ、行政の役割として、地域資源の活用が求められる。特に、新型コロナウイルスの影響を受けた影響を何らかの形で打破するための施策が必要であると市民の声が反映された。
市長は、市民との対話を重要視し、「出前市長」を通じて市民からの意見を受け付け、その意見を元に事業計画の見直しを図ると述べた。これによって、より多くの市民が自らの意見を市政に反映できるとし、これまで以上に市民との信頼関係の構築を目指していると強調した。
今議会を通じて、市長の姿勢や各議員の質問から見えてくるのは、阿南市が目指す持続可能な未来像であり、地域の課題解決に向けた具体的な施策が不可欠であるとの認識だ。