令和5年12月定例会での阿南市議会は、様々な議案が審議された。
特に注目されたのは、阿南市市民会館の除却工事請負契約に関する議案である。議長の藤本圭議員は、市民会館除却工事を巡る審査が今まで以上に重要であるとの認識を示した。
この議案は、令和5年9月定例会で継続審査となり、最新の審査では否決された。市民会館跡地には、新図書館の建設が予定されており、早期の取組が求められている。エコノミストとしても活躍した久米良久議員は、この工事の重要性を訴え、予算の取崩しについて質疑を行った。市長の岩佐義弘氏は、工事請負契約に関して、時間をかけての精査が必要であることを認め、その上で次の行動への強い意志を示した。
また、議会では財政調整基金の取崩しについても直接の議論が行われ、国からの経済支援と市の現金給付のバランスについての意見が交わされた。特に、水谷あゆみ議員は、現金給付政策に対する登録状況や財政状態を厳しく問いただし、慎重な議論を促した。
財政調整基金の管理のあり方についても懸念が寄せられ、将来の大規模災害に備えといった視点からの取り組みを求める意見も多かった。これを受け、市長は財政運営について市民の声をしっかり聞きつつ、地域経済への配慮を示す必要があるとの見解を示した。
最後に、補正予算案は可決され、議員たちの多数の賛成を得て成立した。これは市民の生活支援にもつながると期待されているが、一方で財政調整基金の健全性を維持することが今後の課題とされている。