令和2年8月6日、阿南市議会第3回臨時会が開催された。
この会議では、令和2年度阿南市一般会計補正予算についての議案が審議され、可決される見通しとなった。
表原立磨市長が提案した第1号議案では、国の令和2年度第2次補正予算を基に、歳入・歳出それぞれに2億8410万円を追加し、予算総額396億6510万円を見込む内容が示された。特に、低所得のひとり親家庭に対する臨時特別給付金として、児童扶養手当を受給する世帯に対し1世帯あたり5万円、第2子以降はそれぞれ3万円を支給することが含まれている。
さらに、新型コロナウイルス感染症に関連する支援策として、農業・漁業者に対する支援金が盛り込まれた。具体的には、1事業者に対して20万円の支援金を交付し、併せて「新生活様式」導入に向けた事業補助も行われる。また、プレミアム商品券の発行に関しても、5,000円の商品券に対しプレミアム50%を上乗せした7,500円分を3万セット発行する計画も示された。
このように、議案の可決に向けた運びとなる中、質疑応答では市税の滞納がないことが支援策の要件とされている点に懸念が寄せられる場面も見られた。藤本圭議員(産業経済委員長)からは「コロナによる影響を考慮に入れるべきではないか」との意見が出され、理事者は現状での基準を守る必要があると説明。
また、文教厚生委員会の星加美保議員の報告によれば、ひとり親世帯への給付金の周知策についても議論が交わされた。具体的には「広報あなん」や市のホームページでの告知を行い、様々な媒体を通じて情報を提供することが確認された。
市長はこの臨時会について、「市民の命と健康を守り抜くため」と強調し、引き続き感染症対策を徹底する姿勢を示した。再度、県をまたぐ人移動の活発化が予想されることから、市民には感染予防の徹底を求めている。
いずれの議案も、議会内で審議を経て原案通り可決される運びとなり、今後の実施に向けて着実に進めていく考えが表明されている。