阿南市議会第1回臨時会が7月2日に開催された。
本会議では、阿南市政策監の設置等に関する条例の再議が中心に扱われた。
市長の表原立磨氏は、前回の議決に異議があるとして再議に付する理由を説明した。
理由は三点あると述べ、まず一つ目として政策監の職の設置は市長に専属であるため、議会には提案権がないとの解釈を示した。
続いて二つ目の理由として、政策監を特別職として設置する根拠は地方公務員法第3条に限られるとの見解を示した。
市長は、この条例に対する議会の理解を求めつつ、法的見地を重視していると強調した。
また、三つ目の理由として、政策監の職責が副市長との間に明確な上下関係が欠如していることを挙げ、それが事務執行上の混乱を招く恐れがあると主張した。
質疑応答では、武田光普議員が市長に対して政策監の権限や業務のあり方に疑問を呈した。
市長は、政策監は市長を補佐する職であり、副市長に次ぐポジションではないとの認識を示したが、議会とのコミュニケーション不足を詫びた。
その後、橋本幸子議員は、再議の意義と市長の姿勢について賛成討論を行い、議会との信頼関係の重要性を訴えた。
再議の結果は、出席議員の過半数の賛成には至らず、条例は否決された。
市長は、今後も議会との信頼関係を築き、市政を進める努力をすると述べた。
市民への説明責任や丁寧な意志疎通の重要性も再確認され、市長の姿勢改善が求められた。
今回の臨時会では、政策監の役割や職務の明確化が求められた中、議会と市長の信頼関係構築の必要性が浮き彫りとなった。市民の期待に応える市政運営が今後の課題とされている。