令和2年9月の定例会で、矢板市議会は多岐にわたる議案を審議した。
今回の会議では、29件の議案が上程され、全ての議案が賛成多数で承認された。特に注目されたのは、国の第2次補正予算を活用した新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金に関する議案である。総務厚生常任委員長の櫻井惠二氏は「歳入歳出にそれぞれ4億120万円を追加計上し、予算総額を175億4,170万円に補正した」と明言した。
また、教育や地域支援を目的に新たに設置される「矢板市子ども未来館」に関する条例案も可決され、地域福祉の推進が期待されている。他にも、経済建設文教常任委員長の藤田欽哉氏が報告した通り、公共サービスの料金改定に向けた条例案も採決された。特に、水道料金の改定を含む議案第24号は、今後の持続可能な水道事業運営に寄与すると考えられる。
陳情については、経済建設文教常任委員会に付託された水路整備に関する陳情が審査された。結果は不採択となり、今後は他の対応策を検討する必要があると報告された。市長の齋藤淳一郎氏は、議会の協力に感謝の意を表し、「地域に密着した施策を推進していくことが重要だ」と強調した。
この会議を通じて、矢板市の財政運営の現状と、それに基づく施策への理解が深まったことであろう。今後も持続可能な行政運営を継続するために、更なる協力が求められる。