令和2年6月8日に行われた矢板市の定例会では、非常に重要な論点が扱われた。特に、新型コロナウイルス感染症への対応や災害時の避難所設計についての議論が目立った。
掛下法示議員は、一般質問においてコロナ対策の基本として、密閉環境の解消や接触の減少、移動の抑制について強調した。特に災害時における避難所の感染対策は重大な課題であり、市の見解を求めた。彼は、過去の災害での感染拡大を念頭に置き、より安全な避難所づくりの必要性について言及した。
小野寺良夫くらし安全環境課長は、避難所では相手との距離を2メートル保つことが求められるとし、収容人数が減少することを示した。現在の指定避難所25施設の収容人数は8,268人であるが、コロナ対策に基づいた場合、約3,000人に制限される。これに対して、他の市有施設や自治公民館を避難所に活用する方針を示した。
また、教育長の小瀧新平氏は、学校での感染症対策を説明し、教室内での間隔確保や換気の重要性を強調した。特に、30分ごとの換気や、使用後の消毒が徹底されていることを述べた。
市のテレワーク推進に関する質問もさることながら、オンライン化の進展が求められる中、今後のIT環境整備についての議論も交わされ、特に高齢者や障害者への配慮がなされることが強調された。取り組みの一環として、全市におけるWi-Fi環境の整備が計画されている。
このように、今回の定例会では、患者の感染リスクを軽減するための検査体制の強化や公共施設でのサーモ機器の導入についても議論された。もちろん、難しさを伴うこれらの課題に対し、市は継続的に検討を重ねていく姿勢を明確にしている。
今後の市の方針や施策が、感染拡大防止と住民の安全を確保するための重要な道筋となることが期待されている。