令和4年6月、矢板市の第377回定例会議が開催され、議員たちが地域の課題や未来に向けた施策について提言を行った。
今議会では、高瀬由子議員がコロナ禍の影響やそれに伴う商工業の現状を分析し、行政に対し支援策の強化を求めた。特に、事業承継問題や高齢化の進行に対する具体的な施策について質疑が交わされた。高瀬議員は、特に中小企業の経営者の高齢化に関するデータを示し、アンケート調査の実施や後継者育成のための施策を提案した。
加藤清美商工観光課長は、議員の質問に対し、市内の中小企業の高齢化問題についての統計情報を持っていないものの、状況は深刻であると認識しており、今後の調査実施に向けて取り組むことを明言した。さらに、商工業の支援策として、医療や介護業界と連携を図りながら施策を進めることが重要であると述べた。
また、会議では企業誘致に関する質問も行われた。市長は、近年の経済状況や地方創生の新たな方向性を踏まえ、大手企業の誘致に関し、地理的な優位性を生かした施策を検討していると述べた。特に、都心からのアクセスの良さや自然環境の価値を意識したプロモーション活動に積極的に取り組む方針を示した。
その一環として、矢板市では地元企業の支援だけでなく、新たな市場の開拓やサービス産業の発展にも力を入れるべきだと強調し、地域資源を最大限に活用する重要性を訴えた。