令和2年12月1日に開催された那須塩原市議会定例会では、様々な議題が討論に上った。最初に、歯及び口腔の健康づくりについての発言があり、森本彰伸議員は市の健康促進プランに基づく取り組みの重要性を訴えた。
保健福祉部長の田代正行氏は、歯と口腔のケアが全身の健康に密接に関連していることを強調した。特に、口腔ケアが誤嚥性肺炎や認知症予防に寄与するという研究結果を引用し、啓発活動や県との連携の重要性を指摘した。
次に議論されたのは、来年開催予定の2020東京オリンピック・パラリンピックへの対応についてである。市長の渡辺美知太郎氏は、オーストリア選手団との関係構築や国や東京都、県との連携を進めていることを明かし、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた準備の重要性を述べた。
さらに、いじめ対策についても特に強調された。中里康寛議員は、いじめの認知件数が増加傾向にある中で、学校と地域、家庭が一体となって取り組む必要性を指摘し、教育長は多様なニーズに応えられるよう努力している姿勢を示した。生徒の心のケアや保護者との連携も重要なポイントとして挙げられた。
その後、介護人材確保についても多くの議論がなされた。市内の介護施設は約371人の従業員を抱えるが、施設の業務が抱える課題として人材不足が深刻であることが指摘された。人材育成のための研修事業も今年度から開始され、一定の成果を上げている様子が報告された。
畜産業の活性化については、生乳生産本州1位を維持するための施策が講じられていることが話題となり、県との連携も含めた取り組みが進行中であるとの報告があった。特に、産地から消費者へとつなぐ部分にも工夫が見受けられるとのこと。
最後に、教育の現場における柔軟な対応力が求められている。特に新型コロナウイルスの影響で変わる教育環境への適応力を試されている教育者たちは、必要なサポートを受けながら対応し続けている。市長は、持続可能な那須塩原を目指す中で、子どもたちの教育環境の整備にも力を入れたいと考えていることを語っていた。