令和2年第4回那須塩原市議会定例会が、9月7日午前10時に開会された。
会派代表質問の初めに、相馬剛議員(那須塩原クラブ)は、新型コロナウイルス感染症への対応について質問を行った。
市長の渡辺美知太郎氏は、これまでの対応を振り返り、2月に対策本部を設置したことや緊急事態宣言に基づく様々な支援策を講じてきたことを報告した。
特に、学校の休業やイベントの中止を早期に決定し、市民生活への影響を軽減するための対策を実施したと強調した。さらに、経済活動の支援として、低利子融資、市民事業者応援プランの実施、定額給付金の早期支給などを行ったことを強調した。
また、相馬議員は新庁舎建設と那須塩原駅周辺まちづくりビジョンについても言及した。
市長は、昨年設置された有識者会議の報告書を基に、「市民が中心となり魅力を発信」することを目指すと述べ、具体的な将来像を明確にするためこのプロセスが重要であるとの見解を示した。
教育行政について、相馬議員は月井教育長に新教育方針を尋ね、教育長は「ワクワクドキドキする教育活動の展開」や「持続可能な教育活動」を進めていく考えを示した。
また、コロナ症後における教育環境整備の重要性を訴え、各学校の現場からの意見を取り入れながら施策を進めていく考えを強調した。
これに続く議論では、田村正宏議員(公明クラブ)が新型コロナウイルス感染症による影響について、福祉行政や学校教育、観光行政の変革が必要であることを指摘した。特に、福祉行政においては迅速な対応が求められ、社会的弱者に対するセーフティネットの強化が重要との認識を示した。
商工サービス事業者への支援策についても意見が交わされ、民間企業や自治体との連携が不可欠であるとの考えが示された。また、リモートワークやDX(デジタルトランスフォーメーション)の加速が地方自治体においても不可欠であるとともに、首都機能移転の受け皿としての備えが必要であるとの見解が述べられた。
新庁舎建設および那須塩原駅周辺のまちづくりも重要な議題であり、まちづくりビジョンの成果を踏まえて今後のスケジュールを見直す必要があるとの意見が多く寄せられた。
これらの質問を受け、市長や教育長はそれぞれの立場から、今後の方向性や施策について慎重に検討し、地域の声を聞きながら進めていく考えを改めて示した。