令和3年2月26日から3月18日までの間、那須塩原市議会の定例会が開催された。
この期間中、市長の渡辺美知太郎氏は、開会に際し、新型コロナウイルス対策の重要性に触れ、冷静な対応を呼びかけた。同市では、医療従事者を対象としたワクチン接種訓練が行われ、接種体制の整備が進められている。また、ワクチン供給の見通しも立たない中、市は引き続き感染対策を徹底する旨を強調した。
一方で、那須塩原駅周辺のまちづくりビジョンも議題として挙げられた。このビジョンは、同市の顔となるエリアの整備方針を明確にすることを目的としており、交通や観光振興といった多角的な視点での整備が求められている。市議会では、議案の詳細について活発な質疑と意見が交わされた。
特に印象的だったのは、「那須塩原市食育推進条例」の制定についての提案である。この条例は、食育の重要性を広めることを目的としており、「食」を通じた健康的な生活の実現を目指している。提案者の相馬剛議員は、食に関する知識を持つことの大切さを強調し、条例成立への追求を訴えた。
また、令和3年度の一般会計予算が発表され、予算総額は490億円とされ、生活基盤の向上やコロナ対策がメインテーマとなっている。この予算編成は、持続可能な市政への新たな一歩となる期待が寄せられている。
議会は、市民の安全と健康を念頭に置き、各種施策の充実を誓った。議会運営委員長の相馬剛氏は、全議員の協力を仰ぎ、透明性のある議会運営への継続的な取り組みを提案した。市議会は、議案について慎重に審議し、最終日に採決を行い、全ての議案が可決された。