那須塩原市では、近年、水道サービスの問題が浮上している。特に無効水量が高く、給水人口の減少が予想される中で、持続可能な運営が求められている。
まず、水道事業基本計画について、上下水道部長の磯真氏は、「過去３カ年の無効水量の推移は、平成28年度が21.4%、29年度が21.7%、30年度が22.7%と若干の上昇傾向にあり、主な原因は宅内給水管からの漏水が増加しているため」と述べた。
水道管の延長や施設数が多いため、全国平均に比べても無効水量の割合が高いという見解も示された。具体的には、無効水量を減らす取り組みとして、漏水調査を実施しているが、特に高い割合を示す宅内給水管からの漏水問題にどう対処するかが今後の課題となっている。
次に、若者の力を生かしたまちづくりについてだ。「地域学校協働本部事業」が展開されている中で、教育長の大宮司敏夫氏は「地域の特性や実情に応じた防災教育や、地域との連携が重要で、若者が主体となって活動する重要性を認識している」と語った。
また中里康寛議員は、若者を取り巻く環境を整備することが地域の活性化に寄与するとの考えを伝え、サテライトオフィスの誘致活動においても「若者を中心とした企画が必要である」と強調した。市長はサテライトオフィス誘致の重要性を高く評価し、「地域の魅力をPRするための柔軟なアプローチが重要であり、サテライトオフィス誘致がその一環である」との見解を示した。
最後に、国民健康保険についての議論も行われた。保健福祉部長の田代正行氏は、資格証の発行について「納税者との公平性を図るためやむを得ない措置であり、短期証の発行をなくす考えはない」と強調し、今後も透明性を持った対応をしていく姿勢を示した。
これらの議論を通じて、那須塩原市では水道サービスや防災教育、若者の力を生かしたまちづくりについて、積極的な議論が進められ、地域全体の再生が期待される。今後も住民の声を反映しつつ、持続可能な施策の実行が求められる。