令和4年9月の那須塩原市議会定例会議では、主に市長の渡辺美知太郎氏による市政の総括と未来の展望が議論された。
渡辺市長は、自身の4年間の市長としての活動を振り返り、新型コロナウイルス感染症の影響が市政に及ぼした厳しい試練について言及した。特に、2020年から2022年にかけては、ワクチン接種や感染防止策など、市民の健康と安全を守るための対策に多くの時間を費やしたという。市長は「過酷な状況でも81事業を具体的な公約として展開してきた」と述べ、今後の施策の推進を誓った。
齊藤誠之議員からの質問では、具体的な公約の達成状況についても言及され、全事業に積極的に取り組んできたことが報告された。市長は特に、「那須塩原市は農業と観光のポテンシャルが高い」と強調。農業生産額が全国8位、観光地としても全国の持続可能な観光地トップ100選に選ばれた事実を挙げ、地域の強みを最大限活かすことが今後の課題であると述べた。
続いて、新型コロナウイルス対策についての議論が交わされ、特にオミクロン株に対応した新しいワクチン接種の準備が進んでいることや、市内の接種体制を強化していることが報告された。市長は、今後も市民や医療機関への情報提供を徹底し、混乱が生じないよう努める考えを示した。
教育行政についても、教職員の働き方改革や校務支援システムの導入による業務負担軽減の観点からの議論がなされ、教育長の月井祐二氏は「長時間勤務が常態化している」としながらもプラン策定の意義を語った。新たな教育施策に伴い、教職員の業務が増えていることも課題として浮上した。