令和3年6月7日に那須塩原市議会で開催された定例会議では、重要なテーマがいくつか取り上げられた。
その中でも、特に「新型コロナウイルスワクチン接種」に関する議論が目立った。このテーマに関して公明クラブの田村正宏議員は、接種状況を詳細に質問し、混雑への対策を呼びかけた。市長の渡辺美知太郎氏は、予約受付の初日に8,040人の枠が埋まったことを報告した。これは市民のワクチン接種への高い関心を示すものである。
田村議員は、特に7月末までの接種完了を目指す意味合いについて、焦らず安全に進めるべきとの意見を述べた。市長は、国からの要請に基づき変更を余儀なくされた点を認識しつつも、医療機関と密に連携を図る意向を示した。特に、多様な予約方法を組み合わせて提供していくことが重要である。
市では、医療従事者向けに100人を超える医療機関での接種を実施し、個別接種の体制も整えていく。経済的な要因や精神的な側面に配慮しつつ、地域内でのワクチン接種の重要性が強調された。
さらに、那須塩原市が観光地であることを考慮し、観光業へのワクチン接種も必要であるとの意見が上がった。美知太郎市長は、その重要性を認識しつつも、医療機関の協力も必要であるとの立場を示した。
また、北関東地域の高齢者や基礎疾患を持つ層への接種体制の確立も重要な課題であるという。
今後のワクチン接種にあたっては、基礎疾患を持つ層、自営業者や観光業従事者など地域特性を踏まえた優先接種の検討が必要であり、この点について協議が続けられる見込みである。市は、柔軟な接種の方法と迅速な情報提供の強化を目指し、引き続き関係機関との連携を進めていく方針である。今後の流れに注目が集まる。