令和4年9月8日の那須塩原市議会定例会において、議員からの多岐にわたる質問が行われた。
特に注目されたのは、水資源の有効利用に関する取り組みである。堤正明議員(日本共産党)は、水道水、農業用水、防火用水、観光利用について質問を行った。上下水道部長の河合浩氏は、「水資源は市民生活に欠かせないものであり、引き続きその有効利用に努める。」と強調した。さらに、今後の小水力発電の展開については適地が無いとの見解を示した。
また、利益を見越した事業としてスマート農業の可能性と推進について、森本彰伸議員(那須塩原クラブ)が質問した。市内で行われた実証実験の成果が発表され、特に自動収穫機は作業時間を86%削減できたことが効果的であったと報告された。市長の渡辺美知太郎氏は、「農業は基幹産業であり、魅力的な職業にするための取り組みを進める。」と述べた。
さらに、男女共同参画の推進においても議論が行われた。この分野における課題として、市民の固定的な役割分担意識の強さが挙げられた。これに対し、企画部長の小泉聖一氏は、「啓発活動を通じて意識の醸成に努める。」と答えた。特におとう飯キャンペーンを通じて、男性の家事や育児への参加を促すことが期待されている。
今回の定例会では、発達支援問題や聴覚障害児への支援についても具体的な施策が話し合われた。聴覚のスクリーニング検査の受診者数や、支援体制についての意見交換が行われ、さらなる支援体制の強化が求められた。