令和2年第3回那須塩原市議会定例会が、6月5日に開催された。
議会では、緊急事態宣言が解除された後の感染防止と経済再開を念頭に、多数の議案が審議された。
今回は市長提出による33件の議案が上程され、特に新型コロナウイルス対策に関連した内容が多く見受けられた。
初日の議事で、まず副市長の選任が同意された。
渡辺美知太郎市長は、渡邊和明氏を副市長に任命すると述べ、「農業政策に精通しており、県との連携を強化できる人材である」と強調した。
この選任は、今後の市政運営にも大いに寄与すると期待されている。
次に、農業委員会委員の任命と人権擁護委員の候補者の推薦も同意を得た。
さらに、「那須塩原市新型コロナウイルス感染症対策基金条例」の制定についても承認された。
この基金は、市内の感染症対策に必要な資金を確保することを目的としており、早急な支援が求められる背景がある。
可決された条例により、今後も市民の健康を守るための施策が進められる見込みである。
議案第56号では、一般会計補正予算が提示され、これには新型コロナウイルス対策費が含まれていた。
令和2年度の補正として、県内の医療機関等へ支援が必要なため、財源確保のための取り組みが進められる。
また、市は市民生活を守るため、経済活動の早期回復を目指し、必要な細心の対応を行う必要がある。
そのほか、議案第67号の「那須塩原市防災情報伝達機器整備基本構想」では、難聴地域への対策として、戸別受信機5,000台を調達することが計画されている。
特に、観光地である塩原温泉や板室地区の宿泊施設への対応についても、検討が進められるとされている。
定例会最終日には、委員長報告が行われ、各議案について質疑と討論が行われる予定である。
引き続き、市政運営へ向けた慎重な審議が期待される。
なお、議会では新型コロナウイルス感染防止対策を徹底し、オンライン開催などの柔軟な対応も模索されている。