令和3年12月、那須塩原市議会において、医療的ケア児の支援や農業経営の安定、酪農と環境問題についての議論が展開された。
まず、医療的ケア児の支援問題について報告された。那須塩原市には16名の医療的ケア児が存在し、そのうち2名は認定こども園に通園している。市では、看護師が配置されている園において医療的ケアを提供し、保健師による訪問支援も行っている。具体的には、訪問頻度は月1回程度で、家族の健康状態確認やメンタルサポートを等が実施されていると説明された。
次に、米価の問題が取り上げられた。コロナ禍による需要減少により、令和2年産米の価格が大幅に下落した。市は、農業経営の安定のため、園芸作物への転換を促進する一方、米の需要対策として、飼料用米や野菜への作付転換を推進している。また、農地集積を図る動きについても紹介され、今後の施策として、農業共済や収入保険制度が重要であるとの見解が示された。
また、酪農の問題も議論された。牛の頭数は増加しているが、農家の戸数は徐々に減少している状況が示された。牛の増加に伴う排せつ物の処理や、臭気対策が問題視され、悪臭対策には堆肥の完熟化、早期耕起などの指導が行われていることが説明された。しかし、こうした苦情が継続する中で、より積極的な対策が求められている。
このように、本市議会では、医療的ケア児の支援制度や農業経営における施策、そして酪農や環境の問題に対して多角的な議論がなされ、地域における持続的な発展が目指されている。市としては、これらの取り組みに対し、今後とも精力的に進めていく意向が示された。