令和元年第3回那須塩原市議会定例会が開催された。議題には、地域における人口減少や少子高齢化対策が含まれ、特に市長の運営方針に対する期待が高まっている。議員からの様々な質問に対し、市長はそのビジョンを語った。
佐藤一則議員が質問した「やさしいまち、にぎわうまち、元気なまちの創造」については、特に人口減少に歯どめをかける施策が重要であると指摘した。市長は「人口減少は危機的状況だ。地域の状況を把握し、独自の施策を展開する必要がある」と強調した。
次に田村正宏議員が提起した「新時代に要請されるスマート自治体への転換」に関して、市長は「AIやRPAを導入し、業務効率を改善する方針である」と述べ、電子市役所計画を具体的に進めていく考えを示した。さらに、自治体クラウドに関しては「現在のシステムの利点を最大限に生かす方向で、慎重に考慮する必要がある」と答えた。
また、眞壁俊郎議員の質問に対し「まちを創る」に関連し、東那須野東通りや黒磯那須北線、国道4号線の整備についての進捗状況が報告された。市長は県と連携し、早期完成に向けて要望しているとのことだった。また、新庁舎建設の進捗状況が問い質されると、市長は「まちづくりのビジョンとの整合性を確認しながら進めていく」との考えを示した。
具体的には、新庁舎が市の中核として機能し、駅周辺のまちづくりに寄与することを目指している。
さらに、新たな交流センターの開設と図書館の整備についても議論が交わされ、観光客のみならず地元住民にとっても利便性の高い施設になるよう進めていく方針が強調された。
最後に、片山さつき内閣府特命担当大臣の視察における「移住定住」を促進するための取り組みが取り上げられ、他市町との連携や企業誘致に向けた積極的なアプローチの重要性が再確認された。市長は「全市を挙げての取り組みが必要」と締めくくった。