令和4年9月の那須塩原市議会定例会では、重要な市政一般質問が行われた。議員たちが市長に圧力をかける形で、地域の振興策について深堀し、観光や福祉、農業政策など多岐にわたる議題を取り上げた。原点として、同市のぽっぽ通りの花の散策道計画に関する質問があり、市民の協力を呼びかける金子哲也議員の発言が印象的であった。
金子議員はぽっぽ通りの3kmの廃線跡活用提案の具現化を求めつつ、「市民全体で日本一の花の散策道を作り上げる必要がある」と強調した。この計画に際し、まずは試験的な植栽を行う許可を求める一方、観光資源としての価値を再認識し、地域住民の協力が不可欠であると訴えた。
次に、鈴木伸彦議員からは、那須特別支援学校の寄宿舎廃止に関連した問題が取り上げられた。この問題は障害を持つ子供たちの教育環境に直接関わる重要なテーマであり、関係者からの多数の意見や懸念が寄せられている。
さらに、高規模養鶏場計画についての疑問も提起され、接骨木地区に新たな養鶏場が建設される計画が地域環境に与える影響について議論がなされた。議員達は地元の住民の声や懸念事項に耳を傾け、地域と調和した再生可能な農業の方策を模索する必要性を強調した。
また、室井孝幸議員は観光行政について取り上げ、コロナの影響を受けた観光業の現状について述べた。彼は、観光客数の回復を願いながらも、今後の観光施策の具体化に向けての取り組みを強調した。加えて、持続可能なまちづくりを目指し、少子高齢化・人口減少への対策の重要性も語られた。
議場では、これらの議題に対して市長や担当部長が詳細な答弁を行い、議員間で活発な意見交換が行われた。本会議を通じ、那須塩原市の核となる政策課題が把握され、今後の市政運営に反映されることが期待されている。