那須塩原市議会の令和5年6月定例会議では、接骨木地区における養鶏場の新規計画や、那須高林産業団地内の地中障害物に関する問題が主に議論された。特に、養鶏場の計画に関しては地元住民からの不安の声が上がり、市長の渡辺美知太郎氏は、周辺環境に配慮するよう事業者に依頼したと述べた。
また、三本木直人議員からは、養鶏場新設計画に関するさらなる説明責任が市側に求められるべきとの意見が表明された。これに対して、解決策として事業者との協力が重要であるが、地域住民との信頼関係の構築にも寄与する必要があるとの認識が示された。
続いて、道の駅「明治の森・黒磯」の再整備案についても言及された。星野健二議員は、リニューアルオープンに向けた具体的なスケジュールについて問うと、企画部長の織田智富氏は、地域の特産品を活かした新しいサービスの導入を進めると約束した。さらに、再整備を契機に観光客の誘致を図り、地域経済の活性化に努める意向を述べた。
一方、那須高林産業団地内では、地中障害物に関する問題が発生。堤正明議員がこの件を取り上げ、施工業者の責任追及が進んでいるかどうかを確認した。産業観光部長の織田智富氏は、引き続き責任者の特定に努めると応じた。しかし、これに関して市がいかに住民に寄り添うかが重要だとの意見も上がった。
寄宿舎の廃止問題に関する議論では、教育長の月井祐二氏が、特別支援教育の必要性や寄宿舎の役割について、閉鎖の危機にある状況でその存続を求める声に応じ、引き続き議論を続ける意義を強調した。市側も、実態を見極めていく必要があるとの見解を示した。
最後に、これまでの市の歴史や文化を大切にする姿勢として、開こん記念祭の存続・発展が強調された。市長も、地域の人々が主体となる祭りの形が重要であると述べ、地域活性化に向けた取り組みを促進する構えを見せた。今後の活動が期待される。