令和3年第2回那須塩原市議会定例会が開かれ、多くの議案が審議された。
主な議案としては、16件に及ぶ条例案や予算案が含まれています。特に注目されたのは、那須塩原市手話言語条例の制定や国民健康保険税条例の一部改正に関する議論です。
相馬剛議員(議会運営委員長)は、「追加議案の取扱いについて」述べ、議会運営の円滑を訴えました。加えて、教育長の月井祐二氏は、手話言語における理解促進の重要性を認識し、市としての対応策を説明しました。この新しい条例は市民のコミュニケーション手段の多様化を目的としています。
また、国民健康保険税の問題も大きな焦点となった。多くの議員が、現在の財政状況を踏まえた保険料引き下げを求める意見を出しました。特に高久好一議員が、保険証の取り上げ問題を指摘し、「市民の命と健康を守るためには、厚生労働省が示した支援策を迅速に実施する必要がある」と強調しました。
加えて、佐藤一則議員(予算常任委員長)は、令和3年度一般会計予算について、「国からの支援が減少している中、福祉や教育への支出を維持するために厳しい財政運営が求められる」と述べ、予算案の重要性を訴えました。予算は490億円とし、前年と比べほぼ横ばいを維持することが評価されましたが、依然として施設整備の必要性が残っている状況です。
議案の中には、トンネルじん肺根絶に関する意見書の提出があり、これは労働者の健康を守るための取り組みです。議会では、じん肺防止のための具体的な対策や国への働きかけが求められました。
最後に、議会の運営に関わる細かなルールの改正案も可決され、より円滑な議事運営の実現が期待されています。議長の吉成伸一議員は、今後も市民との対話を重視し、市政に反映させることの重要性を強調しました。本定例会では計48件の議案が審議され、決定が下されました。