令和5年6月29日に開催された那須塩原市議会定例会議では、様々な議案が審議され、多くの案件が可決されました。
見どころとして、議案第62号の那須塩原市税条例の一部改正があります。この改正について、総務企画常任委員長である森本彰伸議員は、固定資産税の特例措置の内容について説明しました。
市では、特に大規模修繕を行った20年以上のマンションに対し、軽減措置を取るとされています。“現行で29件を規定し、軽減率は国の参酌基準を用いている”と執行部は述べました。議案第62号は全員一致で可決されました。
次に、議案第66号及び第67号は、栃木県市町村総合事務組合の規約変更及び佐野地区衛生施設組合の財産処分に関するもので、質疑を経て全員一致により可決されました。特に、佐野地区衛生施設組合の解散についての質疑に対し、執行部から解散の経緯が詳しく説明され、理解が得られました。
また、損害賠償に関する議案が議題に上がり、議案第64号、65号が審議されました。ここで地中障害物により発生した損害賠償に関する説明があり、立地企業からの要請を受けて、いずれも賛成多数で可決されたことが特に注目されます。地中障害物について、執行部は“現在も調査を行い、原因者を特定し、賠償を求める方針”であることを強調しました。
その後の陳情第5号、第6号に関しては、別荘地内の太陽光発電設備に関するもので、いずれも不採択となりました。委員からは“住民への説明が必要”との意見もありましたが、既存の条例で網羅されているとの判断がなされました。
最後に、予算関係では、令和5年度一般会計補正予算案が提出され、今回の補正が多岐にわたる支出をカバーするものであることが明らかになりました。特に、産業団地での損害賠償に関連する経費が多く含まれており、今後の市政運営に重要な意味を持つ施策が進行しています。このように、今回の議会は損害賠償問題を中心に多々重要な決定が下されました。議会が多様な意見を受け入れつつ、責任ある市政を確立していく必要があるとの強いメッセージが伝わってきます。