令和3年3月4日に開催された那須塩原市議会では、観光行政や教育行政、そして観光を基盤にしたまちおこし等、広範な議題が取り上げられた。
初めに、観光行政について、櫻田貴久議員はコロナ禍での観光支援策について質問した。観光客の入込数は675万8,270人、宿泊者数も50万1,638人と前年から減少している現状を踏まえ、産業観光部長の冨山芳男氏は、観光支援の取り組みとして温泉地の活性化や新たなマーケティング戦略を検討していると述べた。
教育行政に関しては、鈴木花子議員が黒磯地区の人口減少なるドーナツ化現象に懸念を示し、特に教育面での対策を求めた。教育長の月井祐二氏は、小中高一貫教育のメリットとデメリットを論じ、教育環境の充実に向けた取り組みを話した。
また、スポーツを活かしたまちおこしを提案した議員もおり、駅伝イベントの活用が挙げられた。市長の渡辺美知太郎氏は、地域の資源を活用した計画に賛同し、運営における市民への参加促進と支援の重要性を強調した。
更に、通信環境の整備について議論が行われ、地域の公民館におけるWi-Fi環境の整備についても触れられた。市は今後、このネットワークを拡充することで、オンライン授業や地域活動においても活用できるようにしていくと確認した。
さらに重要な問題として、長期の大規模停電発生時の電力確保についての計画も話題となり、非常時における電源確保や地域の再生可能エネルギーの活用が求められた。
議会では、介護保険についても入所待機者の増加が議論され、関係者の連携の強化が必要であることが確認された。介護施設の整備計画についても継続して検討される方向性が示され、今後の施策に期待が寄せられる。