令和3年6月18日に裾野市議会では、SDGs理念に基づいたヤングケアラーの支援や、認知症高齢者への対応策、裾野市産のキヌアの栽培と販売についての一般質問が行われた。
特に、2番目の質問であるヤングケアラーの支援については、二ノ宮善明議員が強調した。彼は、「誰一人として取り残さない」ことを目指すSDGsの理念に従うよう求めた。今後9年間を見据えた取組についても言及し、これまでの進展を加速させる必要があると述べた。また、厚生労働省が発足したヤングケアラー支援プロジェクトチームについても触れ、当市での対応を加速するよう要望した。この議論に対し、健康福祉部長の西川篤実氏は、「要保護児童対策地域協議会においてヤングケアラーへの認識があることは理解している」とコメントしたが、支援策の実装状況には課題があると認識しているようだ。
さらに、認知症高齢者への支援策についても議論が交わされた。特に、認知症高齢者の事故による損害賠償保険の加入について、具体的な提案があった。二ノ宮議員は、過去の事故を引き合いに出し、認知症高齢者の家族が抱える不安を軽減するために、自治体が責任を持って保険を保証するべきであると訴えた。西川氏はこれに対し、「課題を検討しながら決定をしていく必要がある」と控えめな回答をした。
最後に、裾野市産のキヌアについても大きな関心が寄せられた。産業部長の鈴木敬盛氏は、キヌアの栽培を地域経済に結び付けるため、機械化や新規就農者の育成に力を入れ、販路拡大を重点的に進めていると報告した。キヌアの販売先としては、すでにいくつかの委託販売が行われ、さらなる普及を図っているという。
このように、裾野市議会の一般質問では、地域課題としてのヤングケアラー支援や認知症高齢者への対応策、さらに地域産業への取り組みが進められている。今後においてもこれらの議論が地域の発展に寄与するか注目される。