裾野市では、令和元年12月の定例市議会において、高齢者の介護予防やフレイル予防に向けた一連の施策が議論された。特に注目されるのは、ことしから導入が始まったフレイルチェックを通じて、市民の健康維持を図る試みである。まず、年齢とともに心身の活力が低下していくフレイル状態が、早期に認識されることが重要であると指摘されている。
議会では、高齢者の健康状態について、要介護認定を受けている高齢者の割合が13.8%であることが報告された。今後、団塊世代が一斉に高齢者になることから、要介護者の増加が予想されるとの認識が示された。そこで、フレイル予防が介護度の悪化を防ぐ効果的な手段であるとの認識が議員たちの間で共有された。
増田祐二議員は、市の介護予防、フレイルチェックが普及することの意義を強調し、他市の取り組みを参考にした意見を提案した。フレイルの自己チェックが市民に自身の健康状態を知るきっかけとなり、行動を促すことにつながるのではないかと述べた。市長もこの意見に同意し、商店や企業、地域団体との連携を通じて、フレイル予防を広めていくことが重要であるとの考えを示した。
また、介護予防の必要性が強調され、利用者に対する意識改革が求められる場面もあった。特に、地域におけるコミュニティが、健康を維持するために必要であるとの意見が多く寄せられ、これに対する市のサポートが期待されている。フレイル予防の概念が各種の市民活動の中に取り入れられることが、市民の健康キープに繋がるとの観点から、地域活性化にも寄与するとされている。
裾野市が健康長寿のまちづくりに向けて進むべき道として、今後、フレイルチェックを活用した取り組みが推進されるべきであることが強く訴えられた。特に、地域でのフレイル予防に向けたプロジェクトが、他市の事例を参考にしながら容易に導入され、多くの市民に参加を促すような環境づくりが求められている。健康な高齢者を育成する道続いて、介護が必要な方々にとってもより良いサービスが提供されることが期待されている。