令和4年12月9日、裾野市議会での定例会において、多くの重要な議題が取り上げられた。特に、ヤングケアラー支援の実態把握や奨学金制度、観光施設の誘客力向上については、多様な意見が交わされた。
まず、ヤングケアラーに関する一般質問で、二ノ宮善明議員は、実態調査の重要性を強調した。県の調査によれば、裾野市内のヤングケアラーは148人とされるが、二ノ宮氏は市の独自調査の実施が必要であると主張した。教育部長の勝又明彦氏は、県の調査結果をもとに対応を進めていると説明し、独自調査の必要性には否定的な見解を示した。しかし、二ノ宮氏は、実情を正確に把握し、支援が必要な児童生徒の数を洗い出すことが急務であるとの考えを崩さなかった。
次に、裾野市独自の奨学金制度創設についても議論が展開された。二ノ宮議員は、経済的理由で進学を諦めるケースが多いことを指摘し、給付型奨学金制度の必要性を訴えた。教育部長は、原資の確保が難しいとの見解を示したものの、制度改善の重要性については認識している様子であった。町の未来を担う子どもたちのために、より柔軟な制度縮小が求められる。
最後に、ヘルシーパーク裾野の誘客力向上についての質問があり、市と指定管理者が協力してサービス向上を図っていることが確認された。施設の泉質やレストラン利用について、議員から投げかけられる質問には、誠実に答えつつ、観光振興に向けたさらなる努力が促された。また、県道仙石原新田線改良に関する協議も行われ、地域と市が連携を持ちながら積極的に取り組む必要が強調された。
これらの議論から明らかになったのは、裾野市が直面する多数の社会的課題である。市の今後の取り組みと透明性の確保に対する市民からの期待値は高い。議会は今後のさらなる発展を目指し、慎重に対応を続けるべきであろう。