裾野市議会の定例会が9月12日に開催され、御師公園事業や国道469号の整備に関する議論が行われた。
一般質問では、土屋秀明議員が御師公園事業の進捗と地元の要望について質問し、具体的な建設計画が明らかにされた。建設部長の篠塚俊一氏は、全体面積が4ヘクタールで、総事業費は約6億8,000万円とのこと。この事業は観光資源の最大化を目指すもので、地元の文化や歴史を生かした公園づくりを進める意向が示された。
また、土屋議員は静岡新聞で報じられた富士山信仰の遺構復元についても言及し、これに対する市の具体的な動きが求められた。建設部長は手法を探っている段階であり、方針が固まっていないことを強調。その中でも、地元の協議を重ねながら進行していく意向であると述べた。
続いて、国道469号の整備についても議論が交わされた。土屋議員は、十里木地区バイパスルートの実現に向けて、静岡県への要望活動が必要であることを強調。また、新たな交通網の整備が市の発展に寄与することを訴え、地域住民の意見反映を重要視した。建設部長は、予備設計が始まったばかりであることを受けて、県側へ適切な要望をしていく方針を示した。
さらに、市街化調整区存続のための施策に関しても討論があった。人口減少と少子高齢化が進行する中、市の文化や伝統を保つためには、各地区間の連携が不可欠だとし、効果的な施策の検討が求められた。副市長の及川涼介氏は、約40%の住民が市街化調整区域に住んでいる状況を踏まえ、公共投資の必要性を訴え、地域の魅力を引き出すまちづくりを目指す意向を表明した。
このように、裾野市議会においては、地域住民の期待に応える施策の推進が求められている。御師公園の整備や交通網の構築、市街化調整区の存続をめぐる議論は、今後の地域活性化に向けた重要な鍵となる。