裾野市議会の令和元年12月定例会では、一般質問が行われ、様々な課題が議論された。その中でも特に焦点となったのは、深良用水の350周年記念事業についてであった。小林俊議員は、深良用水の誕生から350年を迎えるにあたり、地域住民や水利組合の取り組み状況について質問した。水利組合を代表して総務部長の湯山博之氏が答弁し、来年4月に予定する記念式典の準備や水門補修作業の計画を説明した。
小林議員は、芦ノ湖水を取り入れる水門の重要性や必要な補修について言及し、その責任が水利組合にあるのではないかと指摘した。これに対し、湯山部長は、水利組合が管理すべきは普通河川に関係するものであり、現状では補修の必要はないとの見解を示した。こうしたやり取りを通じて、地元住民の水利組合に対する意識や、深良用水の重要性が再確認された。
また、議会では公共施設の使用料の改定についても議論され、使用料の見直しが行われることになった。この改定は、財政上の必要性や市民の公平性を考慮して行われる。教育部長の杉山善彦氏によると、改定後の市民からの意見は少なく、特に大きな反応は見られなかったという。しかし、利用者に配慮した運営が求められており、さらなる稼働率向上策が必要である。
最後に、市長の髙村謙二氏は、自らの任期を振り返り、市民との協働によるまちづくりの重要性を強調した。市長は、この4年間で様々な施策が成立してきたことを評価しつつ、次なるステップとしてさらなる改革が必要であるとの考えを示した。市民の意識を高め、裾野市を誇りに思える地域に発展させるためには、継続的な努力が不可欠であると結論づけた。
このように、裾野市議会では深良用水の記念事業をはじめ、公共施設の使用料見直しや市長の取り組み状況について多角的に議論され、市民のためのさらなる発展が期待される。