函南町は令和元年第2回(6月)定例町議会にて、公共下水道の整備状況と、子育て支援対策について議論が行われた。議題には大場川右岸に位置する塚本地区の公共下水道接続の可能性も含まれており、今後の進捗に期待が寄せられる。
特に注目されたのが、塚本地区の公共下水道接続問題だ。現在、狩野川流域には広範囲に公共下水道が整備され、多くの家庭が利用しているが、塚本地区の大場川を挟んだ三島市御園方面には未整備区域が存在する。市川政明議員はこの問題について、「未接続の利用者のために三島市との協議を進める必要がある」と提起した。
建設経済部長の前川修氏は、「塚本地域は三島市の下水道に接続可能な状況で、協議を進めている」と述べ、今後は协议の締結に努めることを表明した。さらに、事業が進捗する際には三島市とこの問題に関して公的な協定を結ぶことが重要だと付け加えた。
また、議会では子育て支援についても多くの言及があった。厚生部長の棚井郁夫氏は、町では「かんなみ知恵の和館」を子育て支援の拠点として運営し、悩んでいる家庭のための相談窓口を設けている事例を挙げ、"孤立感を緩和する取り組み"の重要性を強調した。また、家庭支援策として「ホームビジター」を導入していることにも触れ、地道な支援が地域全体を支える力になると述べた。
加えて、鳥獣被害に対する対策も議論され、厚生部からは "イノシシの捕獲活動を強化し、地域住民との連携を深めることが重要"という意見が出された。特に、農作物への被害が深刻化する中で、住民によるサポートや捕獲委託の体制を一層強化する必要が急務となっていることが指摘された。一方で、現在登録者は1,359名とされ、今後は子育て支援充実に向けて周知活動に力を入れる方針も示された。