令和4年12月から函南町議会は、一般質問を通じて町民生活に密着した様々な課題に取り組んでいる。本議会において、特に高齢者や子供の生活を支える施策が大きな焦点となった。
一般質問では、議員から高齢者向け福祉タクシーの対象年齢の引き下げや、補聴器に対する助成を求める声があがった。特に補聴器の購入助成に関しては、医療費の負担を軽減し、聞こえの改善が期待できるため、必要性が強調された。厚生部長は、ためらいながらもこの助成制度の必要性に賛同し、次期高齢者保健福祉計画の策定を通じて議論を進めていく意向を示した。
また、特別障害者手当の受給者が少ない背景には、申請に必要な情報が十分に周知されていないことがあるとの意見もあり、さらに多くの町民にこの制度の存在を知ってもらう必要性が指摘された。実際、現在は8名が申請し、3名が受給されているが、多くの希望者が却下される実情から、より広報活動が求められる。
教育を巡る問題も同様に重要視されており、学校給食の無償化についてはいくつかの自治体が実施している状況を踏まえ、函南町においても一歩でも進められないかとの問いかけがあった。教育次長は、学校給食無償化の難しさを表明したものの、町の子育て支援施策の中で再評価する考えを示した。特に、この施策が進むことは、不景気や物価高騰が続く現状において、町民の生活を支える上でも非常に意義があると認識されている。
また、就学援助を拡大する提案に対しても、進捗状況が報告され、国からの支援を受けて取り組みを強化する方向性が語られた。若年層や多子世帯への支援の拡充が、より望まれている。
公契約制度についての議論も続く。これは、民間企業における労働者の労働条件を適正に保つ意義もあり、地域の雇用環境改善を志向するものである。いくつかの自治体での成果を参考にしつつ、町として独自の取り組みを促進する必要性が指摘された。
議会では、町民の生活向上を目指すため、さまざまな施策が議論され、活発に意見交換が行われた。特に、物価上昇が続く現状下において、町の支援が町民の生活を繋ぐ大きな力になっているという意義を再認識する貴重な機会でもあった。今後もこれらの課題に対して積極的に取り組む姿勢が求められている。