函南町議会において、令和元年第4回(12月)定例会が行われ、議員から台風19号の影響やそれに対する復旧策についての質問が相次いだ。
台風19号では、町内の河川の氾濫は免れたものの、侵水による大きな被害が発生した。具体的には、床上浸水が358棟、床下浸水が137棟、全壊や半壊も多数確認されている。これを受けて、町は災害救助法の適用を受け、浸水被害を受けた世帯には応急修理制度を利用した支援を行っている。
特に、浸水した住宅への支援策として、応急修理制度では申請に応じて上限30万円から59万5,000円までの修理費用を補助する。現在、最初の93件が支援申請を受けている。また、農業分野にも目を向け、被災農地の復旧計画が進められ、補助率については国による特例措置が適用される見込みだという。
また、空き家対策についても話題となった。最近、町の空き家数は減少傾向にあるが、未管理の空き家の影響が懸念されており、空き家等対策計画に基づいて国と連携した具体的な取り組みが求められている。特に高さの異なる空き家は周囲に被害を及ぼしやすいことから、地元住民との連携を強化し積極的な情報提供が必要である。
また、食育推進に向けても、町では出前講座や地域との協働イベントを通じて認識を深める活動が推進されている。特に若い世代への食育の浸透が課題であり、地域社会全体での取り組みが重要とされている。