令和3年度函南町議会定例会では、一般会計を含む多くの予算案が一括で提案された。この中で注目を集めたのは、歳入歳出総額110億2,500万円の令和3年度一般会計予算である。
町長の仁科喜世志氏は、総額が前年度比1.7%減少したことを報告した。主な施策として、安定した町づくりに向けた基本政策を掲げ、「環境・防災」「健康・福祉」等の6つの基本政策に基づく施策を展開すると述べた。
特に自主財源では、町税が5.2%減少し、景気の影響が予想される。これに対し、地方交付税は約5.2%増加する見込み。依存財源は46.8%を占め、この割合は前年比2.8ポイント増となっている。
また、国民健康保険特別会計では、歳入歳出とも41億9,573万円を見込んでおり、保険税や国庫支出金の変動が大きな要素となる。一方、介護保険特別会計では30億2,168万9,000円を予定しており、特に障害者支援や高齢者福祉の充実が求められている。
次に、下水道事業特別会計の収益的支出は8億7,451万5,000円に上り、町民生活の基盤整備に注意を促す。新規事業としては地域支援事業へ多くの予算を振り向け、地域医療・介護の連携を強化する方針が示された。
今回の議案は、環境適応、社会福祉、医療基盤の整備に力を入れつつ、町の財政健全性を維持するための施策が求められる。各部長から提案された予算案については、議会で今後審議され、最終的な決定が行われる。