函南町議会は、令和6年3月に定例会を開催し、令和6年度予算案が大きな議題とされた。
予算案の中で、特に注目すべきは一般会計の内容で、主な収入は6億176万円となり、支出は6億5,941万5,000円とされている。
上下水道課の村上克司君は、上水道事業特別会計予算の細部説明を行い、給水戸数は1万4,700戸、年間配水量は503万立方メートルとの見込みを示した。また、企業債による資本的支出も計上されており、安全かつ安定した水供給が今後ますます求められていくことが強調された。
杉村清議員からは、特に職員の研修に関する質疑があり、研修受講者が前年より30人増加していることに触れつつ、さらなるスキルアップの必要性が訴えられた。これに対し、総務課長の笠井慎也君は、「全職員が業務に必要なスキルを身につけられるよう努めている」と述べた。
次に、公共交通対策事業についての説明がなされた。山内洋平君によると、デマンドタクシーが新たに運行されることとなり、住民周知が重要であると訴えた。さらに大庭桃子議員は、地域密着型の公共交通網の構築に向けて提言を行った。
議会内での質疑応答では、厳しい財政状況の中、どのように持続可能な施策を展開していくのか、今後の方向性が議論された。特に、井戸水の活用や水道管の耐震化に関する取り組みも多くの関心を集めている。
議事の中で、町長の仁科喜世志氏は、今後も国や県と連携しながら、多角的な支援策を検討していく意向を示した。