令和3年9月10日、函南町議会は定例会を開催し、議案多数を審議した。
中でも特に注目を集めたのは、教育委員会委員の任命に関する議案第50号である。町長の仁科喜世志氏は、新たに勝俣聡子氏を任命すると発表し、議会は全員賛成により可決された。
勝俣氏はこれから4年間、町の教育方針に影響を与える立場となり、町長は「識見を有する者としてのご意見、ご提言を期待している」と強調した。
次に、議案第51号では固定資産評価審査委員会の委員選任が議題となった。現委員の任期満了に伴い、町長は矢野敏夫氏の選任を提案した。再び全員一致で可決され、町長は矢野氏の豊富な経験に期待を寄せた。
議案第52号、表彰条例の改正提案も話題となった。教育長の任期が法改正により3年に短縮されることに伴い、改正手続が必要とされています。杉山浩巳総務部長は、和やかな雰囲気の中、法令遵守の重要性を強調した。
また、印鑑条例の改正案についても議論された。個人番号カードによる証明書交付の導入が図られる一方、デジタル技術によるセキュリティや利用者の利便性に関する懸念が示された。
「個人情報の漏えいが心配」との意見も出たが、住民課長の廣田克幸氏は、「パスワード管理体制で安全性を確保する」と回答し、コンビニでの証明書取得の利便性を説明した。
さらに議案第54号、一般会計の補正予算についても審議され、歳入歳出ともに増加する見込みであることが報告された。総額122億6,500万円となる予定で、主にコロナ禍に伴う緊急施策や防災対策費用に充填される。
議案第55号では国民健康保険特別会計の補正が提案され、歳入の調整が必要とされることが確認になり、議会はこの議案も承認した。後期高齢者医療特別会計の補正についても問題なく可決された。
最後に、報告第7号では町道における事故に関連する損害賠償の決定が報告された。これに対して議員からの質問も寄せられ、事故の概要や今後の点検体制に関する説明があり、重視されるべき課題が浮き彫りとなった。
本日の議会はこれにて終了し、次回は9月13日に予定されている。議会は町民の生活に密接に関連する事案を優先順位をつけて進めており、町の運営の透明性が求められる中で行われている。