令和4年7月13日の全員協議会では、富士宮市議会の政治倫理条例についての重要な議論が展開された。
議題は、昨年の不祥事を契機に提案された政治倫理条例の制定についてである。特別委員長の松永孝男議員は、条例の目的や内容について詳しく説明した。2018年には3人の議員が逮捕され、この影響で議会への信頼が大きく揺らいだ。信頼回復のために、政治倫理条例の制定が必要であると強調した。
条例案の主な内容には、①目的・責務、②政治倫理基準、③審査会の設置、④市民の審査請求が含まれた。目的・責務として、議員は市民全体の代表者としての責任を自覚し、市民の信頼に応える倫理性を保持することが求められる。また、政治倫理基準には特定の行為を禁止する具体的な規定が設けられ、徳を重んじる行動が促される。
松永委員長は、市民が議員に対して不正行為を働きかけることがないよう願うとの意図を説明した。この条例では、市民が議員の行為に抗議する権利も認められるとされている。具体的な基準には、金品の授受やハラスメント行為を禁止する条項が含まれ、議員の責任が明らかにされている。
さらに、審査会の設置も議論の焦点となった。議長は議会内での審査が主となるため、外部の専門家が含まれない理由を説明した。それに対して議員からは、外部の意見も取り入れる必要があるとの意見も上がった。
初めの段階では議論も盛り上がり、質疑応答が続いたが、最終的には条例の草案をパブリックコメントに進めることが合意された。審査請求の権利や、どのように疑惑を明らかにしていくかについても議論が行われ、市民との関係性が重視された。
以上が会議での主な議論の内容である。今後の進展に期待が寄せられる。