令和5年3月13日の富士宮市議会では、公共交通や自治体の支援に関する厳しい課題について議論が交わされた。
特に、公共交通の充実が重要なテーマとなった。渡辺佳正議員は、公共交通の利便性向上を目指し、宮タクの増便や利用促進を提案。市民が求める足として、宮タクの増便が事業者と協議される必要があるとを指摘し、市民の利便性を高めるための具体策に言及した。市民部長の佐野利幸氏は、宮タクの運行実績をあげながらその増便について慎重な意識を持つ必要があると述べた。
宮タクの利用促進に関しては、情報提供の不足が問題視された。特に、シルバー定期券や高校生の通学定期券についても情報が周知されておらず、利用者が少なくなっていることが懸念された。市民の足としての役割を果たすためには、これらの制度をより明確に広報することが求められた。
また、若林志津子議員の提案によると、子どもや高齢者が安心して公共交通を利用できる環境を整えるための取り組みが必要だと発言された。特に公共交通が持つ福祉的効果を調査する重要性が提起され、単なる交通の足としてだけでなく、地域経済への影響も同時に考えるべきであると指摘された。
教育長の池谷眞德氏は、総じて学校教育の充実を図りながら、地域全体で手を取り合い、安心して生活できる環境の構築を目指すと強調した。福島第一原発事故に関する教訓も重要視され、他市と連携する姿勢が大切であるとされ、その中で市民の安全を守る政策が推進されていくとの方針が示された。これにより、福島の教訓を忘れずに、地域の防災力強化へと繋げていく重要性が再認識された。
出発点として、市政において市民の声を反映することが優先されることが必要との意見が上がり、交通政策、及び公共交通の利用促進は、全ての市民にとっての切実な課題であることが確認された。これを受けて、今後の地域振興に向けた具体的な取り組みとその進捗が求められる。