富士宮市は、地元の宝である湧玉池における藻類の異常繁茂に対処するための様々な調査や対策を進めている。特に、2018年に京都大学防災研究所へ調査を依頼した結果、藻類の異常発生が報告された。これを受け、市は清掃委託を行って藻の除去に努めているが、根本的な原因に対する具体的な対策には至っていない。教育部長によると、湧玉池の流速の低下は藻類の繁茂を助長しているとされ、流速を上げるための施策についても議論されているが、調査結果が得られるまでの間は、自然界の微妙なバランスを考慮し、悪影響が観察されない限り干渉を控える方針である。
一方で、デジタル推進課は、市民の利便性を高めるためにデジタル化を進めており、窓口業務や公共施設のキャッシュレス化が進行中だ。具体的には、税金や公共料金の支払いに関するキャッシュレス決済の導入を目指しており、2024年度中にはクレジットカードやQR決済が利用可能となる見込みである。これにより、市民はより便利にサービスを利用できるだろう。
さらに、宮バスの利用促進策に関しては、利用者数が減少傾向にあるが、回数券やフリーパス券の販売実績がある。しかし、全ての路線に共通のフリーパス券導入には慎重な検討がなされており、運賃収入が影響される可能性がある。これに対し、市民の声をしっかりと聞きながら、柔軟な対策を模索していく考えである。
また、E-BIKE事業は、市内のアウトドア観光を促進するため、増設されたには良好な実績があり、今後も利便性を高めていくことが期待されている。最後に、水力発電の取り組みについても、市は地域における小水力発電を通じたゼロカーボンの推進に寄与する姿勢を持ちつつ、市民に対する還元についても考慮して取り組んでいく方針である。