令和2年9月に開催された富士宮市議会定例会では、様々な重要課題が議論された。
最初の議題では、公共工事の価格について質問が上がった。22番の松永孝男議員は、エアコン設置工事の契約金額減額の理由について詳しく尋ねた。教育部長の植松宏幸氏は、工事手法の変更が価格に与える影響を明らかにし、「日進月歩の技術が進化している中で、公共工事の価格適正化は継続的な課題である」と語った。
次に、富士宮市の未来づくりについての議論が続いた。市長の須藤秀忠氏は、「富士山の恵みを次世代に引き継ぐことが重要」と述べ、将来的なビジョンを示した。市は、公共施設の整備を進める中で、市民の意見を反映させる方針であることを強調した。
続いて、高齢者世代の情報格差の問題についても取り上げられた。市の取り組みとして、使い方を学べる環境を整えるため、「デジタル活用支援員」の導入が提案された。企画部長の篠原晃信氏は、地域内外の企業との連携の重要性を示し、実践的な支援体制の構築に努める意思を表明した。
ウィズコロナ時代における図書館の利用についても言及があり、感染対策を実施しつつ、利用促進に向けた新たな工夫が求められた。教育部長の植松宏幸氏は、図書館でのイベントが休止している現状と、その対策としてオンラインイベントの実施を検討していることを述べた。
一方、公共施設再編計画に関しては、将来的に施設の廃止や構築が進む中で、市民の意見を聞きながら進めていく必要性が強調された。財政部長の中村日出和氏は、再編計画における進捗状況を報告し、今後の見通しについて説明した。特に、芝川中学校の建て替えについては、地域住民からの意見を反映させつつ、安全な学校環境の整備を進めているとした。
最後に、人気ドラマ「半沢直樹」のロケ地としての富士宮市の活用が言及され、シティプロモーションの一環として、ドラマの影響力を市のプロモーションに活かす方策が模索されることになった。企画部長は、今後SNSを活用して地域の魅力を発信していく考えを示した。
これらの議論を通して、富士宮市は未来への歩みを着実に進めていることが確認され、今後の施策への期待が膨らむ結果となった。