第17回富士宮市高校生議会が、令和5年11月11日に開催された。この議会では、高校生議員たちが多様なテーマについて一般質問を行い、地域の問題に対して鋭い視点で提言を行った。市長や教育関係者、地元企業なども参加し、若者の意見に耳を傾ける貴重な機会となった。特に、高校生から提起された富士宮市の特産品の周知や、災害に備えた訓練の実施、さらには商店街の活性化策に関する質問は、多くの共感を呼び、地域の将来に向けた議論が交わされた。
富士宮市長の須藤氏は、市内の高校生議員が調査し、考えた提案に対し、大変感謝の意を表し、市政における重要な視点を得たと述べた。多くの高校生が将来的に市民として地元に貢献することを望んでいる点が、今回の高校生議会からもよく伝わってきた。また、須藤市長は、特産品の周知に関しては具体的な取り組みを進め、特産品を使ったイベントや料理教室の開催を検討していると発表した。
さらに、環境への配慮として、富士山の美しい自然とともに育む米や野菜の提供を通じて地域の活性化を目指し、市のリーダーとしての姿勢が求められる時代であると強調した。
高校生議員から提起された「市と大学生、農家とのプログラムや、若者同士のコミュニティ形成」は、今後の実施計画に組み込むべき重要な要素であると考えられた。市としては、その実現に向け、関係者との連携を加速させる意欲を見せた。
また、自転車のヘルメット着用義務化については、現状の着用率が1割程度に留まることが課題として挙げられ、補助金の導入や宣伝活動によって、より多くの市民へ安全意識を持たせる必要性が強調された。市は今後、啓発活動やヘルメット購入補助の導入についても検討する姿勢を示した。
全体として、高校生議員たちの真剣な提案は、地域活性化のための重要なきっかけとなり得ることを市政関係者に訴えかけた。自治体の未来を担う彼らの姿勢と意気込みは、今後の富士宮市にとって大きな資産となるであろう。今後も高校生議会は地域の声を発信する重要な場となっていくことが期待される。