令和2年の富士宮市議会が、3月17日午前9時から開かれ、重要な議案が次々と可決された。
まず最初に、富士宮市富丘交流センター条例制定について議論が行われた。松永 孝男議員(総務文教委員会委員長)は、2月14日に設置された条例の審査経過を報告し、「市民との討論会は合計11回行われた」と述べた。また新型コロナウイルス感染症への対応も考慮され、「やむを得ない事態のときは、施設を休館する方針」と説明した。議論の末、条例は原案のとおり可決された。
次に、令和2年度富士宮市一般会計予算が議題に上がった。この予算案は新型コロナウイルスの影響を考慮し、多数の議員から質問や意見が出され活発な討論が行われた。特に、教育費の削減や地域福祉についての意見が目立った。中村 憲一議員(予算審査特別委員会委員長)は、「市民と議会の意見を十分尊重するよう、留意が求められる」と強調したものの、原案は賛成多数で可決された。
さらには、富士宮市立郷土史博物館の設立に関する議論も行われた。議員たちはこの博物館の必要性について意見が分かれ、建設する場合の優先順位を考慮する必要があるとする意見が見られた。
また、議会においては、(仮称)郷土史博物館に関する発言が物議をかもした。近藤 千鶴議員(議員予定者)は、自身の行動について謝罪し、議会の信頼を回復するための努力をする意思を示した。今後、議会は議員相互の理解を深める必要があるとの意見も多く寄せられた。
その後、令和元年度富士宮市一般会計補正予算や傍聴規則の改正についての審議も行われ、全ての議案は可決された。議長の佐野 寿夫議員は、「新型コロナウイルスに関する状況を十分考慮し、今後も市民生活の安全に注力してまいります」と述べ、議会を締めくくった。