令和6年1月23日に開催された富士宮市全員協議会では、3つの重要な議題が提案された。
議題の一つである「第2期富士宮市まち・ひと・しごと創生総合戦略の改訂」について、須藤秀忠市長は、国のデジタル田園都市国家構想に基づいて、現行の戦略をデジタルに関連付けて改訂する方針を示した。さまざまなデジタル関連の取り組みが今後行われる予定だ。
この改訂では、地域の課題をデジタル化によって解決することが目指され、例えば農業のデジタル関連支援、地域資源を生かした観光施策などが提案された。これは特に富士宮市における産業振興や地域経済の活性化につながると期待されている。また、具体的な施策としては、オンライン移住相談やデジタルマルシェなどが計画されている。
次に、「辺地に係る公共的施設の総合整備計画の変更」が話し合われた。これにより、新稲子川温泉ユー・トリオのプール棟が老朽化により解体され、その跡地にキャンプ場が設立されることが合意された。このキャンプ場の整備は地域活性化を目的としており、観光客の誘致を図る重要な施策として位置付けられている。地元住民との説明会も開かれる予定で、地域のニーズを反映させる取り組みが進められる。
最後に「富士宮市立病院経営強化プランの策定」が確認された。このプランは、持続可能な地域医療体制の確保を目的としており、経営管理や人材育成に重点が置かれている。医師、看護師の不足が続く中で、病院は自己改革を進める必要がある。特に、医療従事者のオンデマンドを確保し、タスクシフト、タスクシェアを通じて医療の質を維持する取り組みも行われる。新型コロナウイルス感染症の影響を受けつつも、地域医療の提供体制を充実させるための努力が続いている。
こうした協議は、地域の医療環境の改善、観光振興、地域経済の活性化などに寄与すると期待されている。しかし、今後も課題が残されており、定期的な見直しや地域住民との対話が欠かせないとの意見も上がった。