令和4年11月の富士宮市議会では、新型コロナウイルス感染症とインフルエンザの同時流行に伴う対策が重要な議題として取り上げられた。
保健福祉部長の報告によれば、新型コロナウイルスワクチンの接種率は高齢者において95.6%に達しているが、12歳以下の児童の接種率は23.1%にとどまっている。この現状に対し、部長は引き続き予防接種の普及や啓発に力を入れる方針を示した。
一方で、インフルエンザの接種率は57.3%であり、過去数年と比較しても相対的に低い。冬季における感染症の多発を憂慮し、専門家は同時感染による重篤化の懸念を表明している。
また、教育長は感染防止対策として、学校では手洗い・消毒・マスク着用を徹底し、家庭でも体調確認を呼びかけていると述べた。市全体で新型コロナウイルスの迅速な対応を支えるため、発熱外来の体制強化も発表された。
次いで、富士宮まつりについて、産業振興部長は、新型コロナウイルス感染症の影響を考慮しつつも、まつりの成功裏に終わったと評価し、さらなる活性化のための方策として、地域住民とともに祭りを盛り上げる必要性を強調した。この背景には、地域への参画を促す様々な活動が重要視されている。
さらに、政府の大学誘致政策に触れた部長は、新たな大学の設立は難しいとの見解を示しつつ、富士宮市の持つ自然資源を活用した地域振興策の実施を継続する意向を明かした。
このように、富士宮市議会では、新型コロナウイルスとインフルエンザの同時流行を迎え、市民安全と健康への配慮が必要となる一方、地域の活性化や感染症対策の強化に向けての取り組みが進められることが期待される。特に、地域住民との協力や意見交換を通じて、より良い地域づくりが求められている。