令和2年3月4日、富士宮市議会が開かれ、令和2年度予算案に関する総括質疑が行われた。議題は一般会計を含む、計11件の予算提案である。議論では特に外国人労働者の増加について、多角的な観点からの意見が交わされた。
望月則男議員(富岳会)は、外国人労働者の増加を促進する姿勢について質問した。産業振興部長の高野裕章氏は、外国人労働者を増加させる方針ではないとしつつ、少子化による人手不足が深刻であるため、必要な支援を行うと述べた。また、地域における安心・安全な労働環境の整備が重要であると強調した。
議論はさらに、就労支援体制について。市では、子育て支援センターを併設した児童館の新設計画が進行中で、子育て支援を強化する方針が示された。市長の須藤秀忠氏は「仕事と家庭を両立させる環境を整備する重要性」を訴え、多様性のある社会の実現に寄与する意向を示した。
また、女性応援会議の機能向上を求める声もあり、特にLGBT等の多様性に対応した施策の拡充が提案された。市民部長の赤池英明氏は、「今後も地域の活性化を目的に、多様性の認識を促す取り組みを展開していく」との考えを表明した。
さらに、地域生活支援拠点及び基幹相談支援センターの整備についても言及され、障がい者や高齢者が安心して地域で生活できるようなサービス提供が強調された。
この他にも、観光振興の側面から、富士山の恵みを生かしたビジョンや地域資源を活用した事業の創出アイデアについても活発な議論が行われ、新たな雇用創出と地域活性化を目指す考えが示された。
今後、地方自治体としての取り組みを強化し、地域全体の活性化及び市民が誇りを持てる環境作りにつながるような施策に注力していく必要がある。