令和2年12月12日、富士宮市で行われた第14回高校生議会では、若者たちが様々なテーマについて活発に意見を交わした。特に、地元の活性化や教育環境、国際交流に対する提案が多く見られた。
初めに、富士宮市のふるさと納税に関する質問が提起された。富士宮北高等学校の望月弥咲議員は、「ふるさと納税を通じて富士宮を全国にPRする機会を少しでも増やすため、高校生がその意義を学ぶための授業を提案した。」と述べた。この発言に対し、企画部長の篠原晃信氏は、寄附金を通じて地域を知ってもらう効果を強調しつつ、積極的な取り組みに前向きな姿勢を示した。
次に、富士宮北高等学校の田口莉央議員によるホームページ改善の提案があった。「外国語対応の強化や目立つボタン配置で、富士宮市の情報を広く周知するべき」との意見に対し、企画部長の篠原氏は、既に自動翻訳機能が活用されていることを伝えつつ、改善に向けた取り組みへの期待を表明した。
続いて、富士宮高等専修学校の齊藤希未議員が「富士宮駅とイオンモール間の安全確保」に言及。特に、交通事故の危険性があって常に問題視されており、歩道橋の必要性を指摘した。都市整備部長の滝川日出男氏は、現場の交通量や条例等を踏まえ、今後の整備計画を通じて安全の確保へ取り組む意向を示した。
また、富岳館高等学校の土屋智樹議員の提案による青少年相談センターのアクセス改善についても議論された。教育部長の植松宏幸氏は、現在の場所の適切さを説明しつつも、相談しやすい環境整備をできるだけ進める意向を示した。
議会の中で、鈴木優樹議員からはマイナンバーカードの普及策に関する発言があり、市民部長の宇佐美巧氏は「普及率が上がっており、各種の取り組みを進めていく」と語った。若者たちからの具体的なアイデアが市政に活かされる可能性が高いことを示唆した。
その他にも、美化活動についての提案や、富士宮市の食文化を推進するための商店街でのクーポン利用促進など、議会を通じて多くの意見が交わされた。
富士宮市において、高校生議会は毎年行われるが、今回も多様なアイデアが議論され、大変意義深い時間となった。市長の須藤秀忠氏は、議員らの姿勢を称賛し、未来のリーダーとしての期待を寄せた。