令和3年3月8日、九重町議会は第1回定例会を開き、様々な施策が審議された。特に注目を集めたのが、人口減少問題への対策と災害防止の取り組みである。町長の日野康志氏は、施政方針の中で、人口減少に対処するため人を育てる施策が重要であると述べた。また、災害時の防災体制についても、多くの町民の協力が不可欠であると強調した。
議論では、教育問題も取り上げられた。麻生良典議員は、フッ化物洗口の導入状況について質問し、保護者の理解を深めるための取り組みが必要であるとし、学校教育において健康意識を高めることが求められていると指摘した。加えて、九重町の給食費問題が浮上し、給食費無償化の必要性が語られた。町民からの要望も受け、今後の方向性について教育委員会が検討を進めることが確認された。
一方、小規模校のメリットやデメリットも重要な課題となった。小さな学校では、教師の目が行き届きやすい反面、社会性やコミュニケーション能力の育成が難しいケースもあることが議論された。教育振興課長は、レジリエンスを高める教育が必要であるとし、困難を乗り越える力の重要性を訴えた。
また、収入保険の浸透が課題として取り上げられた。この保険は、災害や病気による収入減少を補償するもので、農家の方々への加入促進が求められている。農林課長は、行政としての支援は難しい現状を報告しつつ、加入の重要性について説明した。さらに、原木シイタケ生産の支援が進んでおり、民有林の整備にも積極的に取り組んでいることを述べた。
このように、本定例会では九重町が直面する様々な課題について多面的な議論が交わされ、住民参加の重要性と共に、町の未来を築くための具体的な取り組みが求められている。