令和2年3月12日、九重町議会は第1回定例会を開催し、様々な重要な議題が議論された。
新型コロナウイルス対策に関しては、増田裕子議員がその重要性を確認し、和歌山県など他の自治体の取り組みと比較しながら、町としての迅速な対応を求めた。この質問に対し、教育振興課長の小幡英二氏は、教育委員会の方針決定の経緯や、急な休校要請による影響を説明し、対応に苦慮した様子を述べた。特に、段階的な休校となったことで、卒業生や受験生の不安が増大した点について言及した。
続いて、増田氏はフッ化物洗口に関する議論を提起した。教育振興課長は昨年の実施状況について報告し、誤飲の事例もあったものの大きな健康被害は確認されていないと説明した。当初の反対意見を持つ声もあり、その是非については依然として判断が問われる状況にある。
九重町の財政問題に関して、岩尾茂樹議員は今回の予算案向けた町長の姿勢に疑問を呈した。特に全体の歳出が前年比12.9%増である点について、議会内での圧力にも関わらず、依然として新規事業に対して予算を増加させる方向へ進んでいることに対し、各課の予算要求に対する見直しが不足しているのではないかと指摘した。町長はこれに対し、大型事業がひとつあるためとして理解を求めたが、岩尾議員の懸念は残り続けた。
最後に麻生良典議員は地域創生に関する議論を行い、第1期の成果を振り返ることが必要だと述べた。特に、雇用創出において目標が20人に対し実績4人と低迷している点に触れ、その背後にある課題意識を探求するために、定期的な見直しと地域住民との関わり合いを強調した。
このように、議会での質疑の中で新型コロナウイルスに対する町の対応、教育関連の施策、九重町の財政運営、地域創生の施策が、それぞれ取り上げられ、今後の対応について意見が交わされた。この結果を受けて、町の方針は今後の展開に大きな影響を与えると見込まれている。