令和2年6月15日、日田市議会定例会が開かれ、重要な議題が取り上げられた。
最初に、水郷ひた河川を美しくする条例案が市議の佐藤 功氏から提起され、同議員は「条例制定の過程を大事にする必要がある」と強調した。
この条例案は、水環境問題に取り組む市民の意見を反映するもので、日田市環境保全条例の補完的な役割を果たすことが期待されている。
市民環境部長の江田 徳浩氏は、「河川の浄化と保全に向けた内容を包括したものである」と述べ、条例案はより一層市民の意識を高めることが求められると答えた。
次に、新型コロナウイルス感染症に関する対策が議題に。議員の中野 哲朗氏は、「市内の経済が厳しい状況に直面している」と述べ、財政運営について質問した。市長の原田 啓介氏は「国の持続化給付金を活用し、迅速に支援を行ってきた」と説明し、今後も感染症対策と経済対策の両立を目指す方針を述べた。また、上下水道料金の減免措置を求める声も寄せられ、さらなる支援策の検討が必要であると認識していることが強調された。
不祥事再発防止についての話題も挙がった。議員からは、過大支給された出張旅費に関する問題点が指摘され、市長は「報告が遅れたことは反省すべきだ」とし、情報公開の重要性を再確認した。これに関し、内部の監査体制についても見直しが求められている。
教育長の三笘眞治郎氏は、小中学校におけるインターネット教育についての取り組みを説明。「児童生徒のリスク認識を高めるための活動を続けている」と述べ、多様な課題への積極的なアプローチを示した。
日田げたに関する振興策も話し合わされ、「地域資源をいかに活用し、求められる商品を拡充していくかが肝心」と商工観光部長の中島 孝幸氏が強調。市全体のキャッシュレス化推進も期待され、モデル地区としての取り組みが進められていると報告された。
最後に、日田彦山線の復旧に関する報告があり、市長は「地域振興と利便性を考えた新たなBRT案を推進したい」と考えを述べた。市民からのニーズに応えるため、今後もＪＲ九州への要望活動を続け、地域の交通インフラを整備していく重要性が語られた。